「抜歯!」と言われてしまった

歯科医とのファーストコンタクト

ある日、当院にKさんという方がお見えになりました。住所をみてびっくり。わざわざ東京からのお越しです。

現在、歯根の治療を受けているが、担当の先生に抜歯してインプラントを勧められた、とのこと。インプラントは体に異物を埋め込むものなので、どうしても心理的に抵抗があると申されました。

実際に診察してみると、抜歯と診断した前の歯科医師の気持ちも、なんとなく分かりますが、慎重に治療を進めていけば、何とかなりそうな程度です。

私はそのようなことを正直にKさんにお話しました。Kさんは歯の保存治療を希望され、実際東京から通院されました。

根の治療のほかに、修復物の耐久性を増すための歯ぐきのミニミニ手術も行い、現在まで絶好調です。私も保存のプロを自認しておりますので、とりあえずホッとしました。

私が悲しくなるのが、歯科医師と患者さんが協力してがんばれば、ひょっとしたら残せるかもしれない歯も、

の存在で「抜歯」とされる風潮が年々激しくなっているという現実。

どんな状態になるではなくて、どこを受診する?誰が治療する?で歯の運命が決まってしまう現実はなんとかしなくてはなりません。

前橋に来てもうすぐ10年になりますが、多くの患者さんの歯を残して喜んでいただき、反対に少しの患者さんのは歯が残せず一緒に残念なキモチになったり、これを繰り返してきました。時には都内のエキスパートの力を部分的に借りたりしながら、ぎりぎりまで残すことをモットーに、今日も患者さんの治療にあたっております。

歯を残したい!あなたの希望をお伝えいただければ、その可能性についてとことんまで考えていこうと思います。

初回は30分ほどのお時間を頂き、十分に診察、必要な検査のみ行い、その可能性を探ります。原則として多くは健康保険の適応となります。

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