歯科医とのファーストコンタクト
全ての治療が終わったNさんの感想です。Nさんは最初お越しになった時、抜歯をして義歯を作り変えてほしいと申し出てきました。
Nさんはこれまで「歯が揺れる=抜歯」という経験を沢山してきたので、当然そうなると思っていたようです。数ヶ月かかりましたが、Nさんは歯周病の治療を終えて、固定を行った後、現在まで問題なく経過しています。
「歯が揺れる」「そしてグラグラしているので物が噛めない」と心配し、お越しになる患者さんも案外多いもの。歯が揺れると本当に食べにくいですよね。
揺れているケースでは、確かに抜歯を余儀なくされることもあります。例えば、
1) 根がひどく折れてしまっている
2) 歯周病の治療は効果ないまでに進行している
といったケース。
反面、治療を受けて保存し、ずーっと機能させている患者さんもいらっしゃいます。先ほどのNさんもそのお一人。
歯がゆれる、と訴えてお越しになった患者さんの統計をとったことがないのですが、診療室での実感ではおよそ80%くらいでしょうか、保存できるケースは。
ゆれ方だけでは保存は判断できません。しっかりした診察と的確な検査がまず必要。そしてなにより担当するのが保存治療に長けた歯科医師であることはいうまでもありません。
保存が可能と判断した歯では治療のほかに、日常生活で常に口の中を清潔にしたり、定期的に来院でのプロフェッショナル・クリーニングなどなど、、患者さん自身の協力が最も大切。長期間のケアが必要になるため、マラソンに例える人もいます。
歯がゆれる患者さんでもっとも必要なことから始めていきます。まず診察と検査。レントゲンは必要不可欠でしょう。
もし歯の揺れが破壊的ならば、応急的に歯の揺れを押さえる治療も初回で行います。30分のアポイントの中で可能なケースがほとんどです。多くは健康保険内で可能です。