入れ歯が痛い、合わない

歯科医とのファーストコンタクト

能書きじゃあ、入れ歯はできねえ!

圧倒的に歯科医師の経験の差が出る治療の一つに、「義歯の治療」があります。

前橋でも老舗の歯科医院であるせいでしょうか、義歯の患者さんも多くお越しになります。大野歯科医院へは全くはじめての初診の患者さんに多いものです。

作った義歯が痛い、あわない原因はいくつかあります。以下に多いパターンを記しておきますが、どれか一つというよりも、それらの原因の組み合わせが多いようです。

Mさんは入れ歯が合わず、前橋に引っ越してきたのを機に、はじめて大野歯科医院にお越しになりました。

Mさんがおっしゃるには
“ここ数年、下あごの義歯が痛くて噛めないので、いつも外している”
“食事中に上あごの義歯が落ちてくる”

数年前にはじめて義歯を作ってからそんな感じだとのこと。そんな時、私は少し悲しいキモチになります。だって一生懸命作った義歯が患者さんに使ってもらえないなんて。前の担当の先生が知ったらきっと悲しむでしょう。

お越しになった患者さんのため、そして前の担当の先生のために、リベンジをすることにしました。

診察をすると、Mさんの場合原因はたった一つで、噛み合わせの問題が複雑に絡み合っているようでした。原因と思われる噛み合わせをちょこっと調整した途端に、「ああ、楽になりました」とのこと。
ヨカッタ、ヨカッタ・・・

私はもともと義歯が専門ではありませんが、とてもキビシイ大家についてトレーニングした時期もあります。曰く「能書きじゃあ、入れ歯はできねえ!」とのこと。

治療時間30分のうち一番時間を取ったのが“お話を聴くこと”と“診察”で、実際の調製は2~3分。終わったあと、ご本人も煙に巻かれたような顔をなさっていました。健康保険も適応可能でした。

Mさんのケースはとても上手くいったケースです。場合によっては顎の粘膜の治療が必要になる場合もあります。粘膜が真っ白になっていたら要注意。そんな時は2、3回の通院が必要です。

大野歯科医院に昔からお越しになる患者さんではまず大きなトラブルはありません。私の父も経験豊富な歯科医師でしたので。多くの義歯の患者さんから感謝されていましたが、息子の私もちょっとはその遺伝子を受け継いだようです。

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